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渋川市で考える「空き家相続」──世代ごとの悩みと市の取り組み

2025-09-27
コラム

群馬県渋川市は、豊かな自然と伊香保温泉に代表される観光資源を持ち、のびのびとした暮らしができるまちです。ですが近年、全国的な少子高齢化や人口減少の流れのなかで、渋川市でも「空き家問題」が身近な課題になりつつあります。

2023年度の調査によると、市内にある住宅のうち空き家はおよそ13%にのぼり、その多くが相続をきっかけに放置されているケースだと言われています。「親の家を相続したが使い道がない」「解体するにもお金がかかる」といった悩みを抱えるご家庭が増えており、子育て世代や高齢者世帯を中心に、多くの市民が「どうすればいいのか」と戸惑っています。


‍‍ 子育て世代の悩み


子育てや仕事に追われる世代にとって、空き家相続は手間も時間もかかる現実的な課題です。

  • 実家が遠方にあり、休日に草刈りや掃除へ行くのが負担。

  • 固定資産税や修繕費など、毎年の費用が家計に響く。

  • 将来的に住むべきか売却すべきか判断できない。

市街地や駅近の空き家であれば、リフォームして二世帯住宅や賃貸住宅にする可能性もあります。一方で、山間部や交通が不便な地域の物件では、活用方法に悩む方も多いのが実情です。

 

 高齢者の悩み


高齢の親世代にとっては、相続を「心の整理」として受け止めなければならないケースもあります。

  • 思い出が詰まった家を壊すのは心苦しい。

  • 管理が難しくても、子どもたちのために残しておきたい。

  • 空き家のまま放置しても大丈夫なのか不安。

実際に「雪かきができなくなった」「草が伸びて近所に迷惑をかけてしまった」という声も聞かれます。一方で、「地域の集会所として使ってもらえた」「貸家にして年金の足しになった」という前向きな活用例も出てきています。

 

渋川市の空き家対策制度


こうした背景を受けて、渋川市ではさまざまな空き家対策を進めています。

  • 空き家バンク
     渋川市の「空き家バンク」では、市内の空き家を売りたい・貸したい人と、移住希望者や地域に根ざした暮らしをしたい人をつなぐ仕組みが整っています。

  • 空き家除却(解体)補助金
     老朽化して危険と判断された建物には、解体費用の一部を助成する制度があります(条件あり)。

  • 空き家活用支援
     古民家を改修してカフェや宿泊施設、子育て支援拠点にするなど、地域資源として活用したい場合に、アドバイスや助成を受けられる制度もあります。

 

実際の事例

  • 市街地の空き家をシェアハウスに
     市外に住んでいたご家族が相続した実家をリノベーションし、若者向けのシェアハウスに。空き家を活かしながら収入にもつながっています。

  • 伊香保エリアで古民家宿に再生
     築60年の古民家を改修し、観光客向けの宿泊施設に。伊香保温泉の魅力と相まって、地域に新しいにぎわいを生んでいます。

 

 まとめ


空き家相続は、誰にとっても「ある日突然やってくる問題」です。

子育て世代にとっては暮らしの選択、高齢者にとっては人生の節目。渋川市では、こうした世代ごとの悩みに対応できる制度や相談窓口が整いつつあります。

大切なのは、空き家をただの「負担」ではなく、「新しい暮らしの可能性」として見つめ直すこと。

地域に根ざした不動産会社や行政と連携しながら、一歩ずつ前向きな選択を考えてみてはいかがでしょうか。

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